榛名山ヒルクライムに対する杞憂。
榛名湖と榛名富士。ついに「榛名山ヒルクライム」の概要が発表されました。
先日、高崎市より報道機関に出されたプレスリリースに対して、「え?」と思われた方が多いのではないかと思っています。
1.募集定員、5000名。
・・・5000名。ものすごい数です。私は1500、多くて2000と踏んでいました。
スタート待機場所はどこでしょう?現在公表されていませんが、群バス営業所前が計測開始ということですので、順当に考えれば旧榛名町役場です。
しかし、5000名+バイクを収容するキャパシティーはあるでしょうか?
トイレ、物販、運営、進行、報道を考えると、足りるとは思えない・・・。
榛名文化会館エコール、群バス榛名営業所などに分散待機となるのでしょうか?
それならまだしも、榛名高校のグラウンドなんてことが?
雨模様で砂利の中、スタート待機なんてことも・・・。まあ、ぜいたくは言えませんが・・・。
駐車場は?宿は?
この定員数、十分な裏打ちがあってハジいたものなのでしょうか?
2.タイムトライアル(TT)開催。
榛名周回コースでTTを開催するとのことです。
上級者対象とのことですが、自己申告での選別が主になるでしょう。
ヒルクライムは、スピードの出ない競技であり、老若男女楽しめます。
しかしTTは高速です。レース慣れしている方同士の駆け引きが、安全のベースとなると思いますので、慣れていない方が混じると、事故の危険性が高まるのではないかと心配になります。
ですがコメントでのご指摘の通り、十分な時間間隔があれば、それほど不安に思うこともないのでしょうか。
TTレース自体が少ないようですから、取り組みとしては評価するべきなのかなとも思います。
3.「最大斜度13%の激坂コース」とアピール。
・・・日頃榛名の当該コースでトレーニングされている方にとっては、なんだかピンとこないアピールなのではないでしょうか?
確かに榛名神社過ぎからは勾配がグンと上がりますが、そこからでも平均として天神峠までは9%台の勾配です。
山肌に道を張り付けているわけですから、それは勾配が急なところもあります。
確かに、200メートルくらいの距離で勾配が13%を超えるところもあります。
しかし、私自体に実力がないながらも、あえて言わせていただきますと・・・、
「ヒルクライマーにとってそれは坂ではない。段差だ。」と言えるのではないでしょうか?
(すみません。言い過ぎました。私のようなへなちょこライダーにとってはものすごい坂です。勘弁してください。)
大変失礼ですが、なんとなく・・・、「誇大広告」のにおいがするようなしないような・・・。
県外から訪れはじめて登られた方が、「拍子抜けだな・・・。」という印象を持たれるのではないかと心配です。
高崎市が張り切っているのはわかります。
「まえばし赤城山ヒルクライム」の成功に対抗しようという気持ちもわかります。
しかし、今回発表された概要を見る限り、なんだか不安が募るんです。
町おこし、観光振興、確かにそれが目的です。
しかし、スポーツイベントは主催者の安全への取り組みが試される。
事故はつきものなんですから。
赤城山ヒルクライムはある意味、事故の防止と安全配慮への姿勢により成功した。それにかける予算も莫大な額にのぼった。
「榛名山ヒルクライムin高崎」は背伸びすることはないと思います。
1500名のヒルクライムからはじめても良いのではないでしょうか?
「良い大会だった。」「また参加したい。」「湖周回コースを走りたい。」「果物がおいしかった。」「なにもなくて良いところだ。」
そんな声とともに大会が大きくなっていくことも、ひとつの観光振興なのではないでしょうか。
私の心配が杞憂に終わることを、切に願っています。
(2013年3月22日追記:「榛名山ヒルクライム コース徹底解説!」をUPしました。)
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コメント
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最初はコンパクトに安全最優先で開催し、地元のご理解を得て、少しずつ充実した大会にした方が、地元にも、サイクリストにも愛される大会に育つと思います。
最初は1,000人でも多いように感じます。
どのような方が事務局を担当するのかは分かりませんが、イベント経験があったとしても、はじめての会場では予期せぬ事が起こる可能性があると思います。
さまざまな想定での準備をして欲しいと思います。
以下、個人的な願望です。
できれば、前橋と同様な大会ではなく、違うアプローチでも試みて欲しいものです。
イメージとしては、「さいたまサイクリングフェスティバル」の群馬バージョンのようなイメージで多彩なコースがあると楽しいと思います。
例えば「水沢うどんを食べようコース」「榛東村でぶどうを食べようコース」「富岡で製糸の歴史探訪し帰りは上信電鉄で自転車ごと電車で帰るコース」のような設定であれば、地元振興にも多少はつながるのではないでしょうか。
投稿: 組長 | 2012年8月24日 (金) 21時48分
組長様、コメントありがとうございます。
さすがの提言、うなづくばかりです。
自転車ブームの中、その楽しみ方のすそ野は拡がっていると思います。
「赤城山ヒルクライム」的な大会も当たるとは思いますが、どれも同じような大会になってしまっては、来ていただいた方のその土地での印象は薄まるばかりとなるのではないでしょうか。
組長様のおっしゃる通り、レースやサイクリングと、食べ物、文化、人とのふれあいをリンクさせることで、息の長い観光価値を生み出していくような気がします。
今回の榛名山ヒルクライムは、「いきなり感」が強く、生意気ながら懸念を抱いてしまい記事とさせていただきました。
同じような印象を持つ方がいらっしゃることに正直ホッとしています。
これからもご意見いただければ幸いです。
しかし、このブログによく登場するロバ君に言われましたよ。
ロバ君 「yagitaさん、『坂じゃない。段差だ。』なんて書いちゃって大丈夫ですか?」
yagita 「ついうっかり書いちゃった・・・。」
ロバ君 「榛名で指差されますよ。『あのヘロヘロ登ってるやつ、段差じゅねえの?』って。」
yagita 「うん・・・。大会に出るとしたら、チームジャージは着れないな・・・。」
ロバ君 「僕も足付かないようにがんばります・・・。」
投稿: yagita | 2012年8月24日 (金) 22時25分
検索でたどりつきました。
「TT」とはタイムトライアルですから、1人ずつのスタートです。
チーム単位の「TTT」ならチームごとのスタートになります。
タイムトライアルで『高速で肘をぶつけ合ってのレース』はありまえません。
投稿: kodama | 2012年8月27日 (月) 23時31分
Kodama様、コメントありがとうございます。
ご指摘の通りです。こちらの認識が誤っておりました。
確かに出走は一人ずつ、チームずつですね。
実力の差があってコース上で追い抜く、追い抜かれるという展開もあるかもしれませんが、集団で激しいレースにはならないわけですね。
知識が浅はかでご迷惑をおかけしました。
ありがとうございます。さっそく記事を訂正させていただきます。
投稿: yagita | 2012年8月27日 (月) 23時53分
こんにちは。内容はどうであれ、ちと興味ありますね。エントリーしてみようかなと思います。そしたらぜひ、ご一緒しましょう。
投稿: しーぱぱ | 2012年8月28日 (火) 09時41分
しーぱぱ様、コメントありがとうございます。
私も地元ですので参加してみたいと思っております。
物事に対して批判的な立ち位置も必要な場合はありますが、私は少し心配しすぎなのかもしれません。
コメントいただいたKodama様のご指摘のように、間違った認識での思い込みで、全く根拠のない批判をしてしまうこともあるわけです。
前提として、多くの方がスポーツイベントに最も期待することが、「安全の確保」なのではない。という当たり前の事もあります。だって私たちは主催者ではないのですから。
私ごときの自転車初心者が偉そうなことをいう自体ナンセンスなのですが、やはり大会に参加して、一当事者として大会に関わり、その運営を体験するのも大切なことだと思います。
「良い大会となって続いてくれればいいなあ。」と、願っているのは私も同じです。そして、参加者の声はその後の運営に活かされるはずですから。
まとまりませんが、なんだか心配しながらも、期待もしております。
是非参加させていただきたいと思っています。
投稿: yagita | 2012年8月28日 (火) 20時56分
ボッボッボッ(; ̄ェ ̄)
僕も参加したいと思いますd( ̄  ̄)
なんせ庭なんで♪( ´θ`)ノ
投稿: ロシナンテ | 2012年8月30日 (木) 19時35分
ロバさんはこそこそ練習してたりして…
投稿: ジャンバラヤ | 2012年8月30日 (木) 20時23分
5,000人???魂消た!無謀!愚行!狂気の沙汰!あたくしはentryしません。赤城は出ますけどね。
投稿: cabeza rapada | 2012年9月 6日 (木) 19時55分
cabeza rapada さま、コメントありがとうございます。
まあ、私はもう少し様子を観てみたいと思っています。
良い大会になればと願っていますが、エントリーは考え中です。
投稿: yagita | 2012年9月 6日 (木) 21時04分
術部のその後はいかがでしょうか?赤城山ヒルクライム大会には出られそうでしょうか。
榛名の大会については、そっとしておこうかと思っていましたが、せっかくyagitaさんが書かれたので私も少し書きました。
榛名の最大の欠点は標高が低いことなんです。
定員5000人といのはどこかの怪しげな会社のうたい文句みたいです。
どう考えても変ですよ。
もっともアイデアはないが悪知恵はある高崎の富岡市長らしいやり方です。
この市長以前は県立女子大学の学長でその頃、「群馬学」という県民向けの講座が始まって私も最初は聴講に行っていましたが、出てくるパネリストがいつも高崎の業者ばかりで、群馬学のはずなのに何で高崎ばかりなんだ、変だ変だと思いアホらしくなって出席するのをやめたらその後、この学長が高崎市長選に出馬するのを知り、自分の選挙活動のために県民の税金と貴重な時間を利用していたことを知り腹立たしく思った次第です。この悪知恵すごいでしょう。定員5000人なんていう誇大広告は朝飯前でしょうね。
榛名なら渋川駅前から伊香保経由で登るルートがいいでしょうね。渋川市も「伊香保ヒルクライム」を開催すればいいと思いますが。しかも榛名山ヒルクライムと同じ日に。どちらが多く参加者が集まるでしょうか。
自転車のレースにはこんな事故もありますよ。
富士スピードウェイで1日午前10時ごろ、自転車レース大会「フジ55」に出場していた愛知県豊橋市大手町、会社員清水堅司さん(33)がコースで転倒した。清水さんは頭を強く打ち、搬送先の病院で2日午前3時50分に死亡した。
路面が不安定な公道でのレースとなれば危険はさらに増します。
よそのまちのやることですし。こんなところでやめておきます。
投稿: 前橋庶民 | 2012年9月 7日 (金) 18時15分
前橋庶民様、コメントありがとうございます。
お気持ちはとてもよくわかるつもりです。
打ち上げてしまった花火ですが、主催者も後は野となれ・・・、とは考えていないでしょう。
トップがどうあれ、行政スタッフが本気を出せば、その能力は絶大です。
AKGHCが良い例です。行政スタッフの熱意がボランティアをはじめインフォーマルな方々と相乗効果を生めば、おそらく成功します。
参加者にもその思いは伝わりますから、みんな「いい大会だった。」と感じる。
翌年も参加したいと思えば、次第に大きな大会になっていく・・・。
そうなれば良いなあ・・・。と、思っているんです。はたして、高崎にそれができるのか?
それを見極めたい、と思っている方は、かくいう私もそうですが、多くいらっしゃるのではないかと思うのです。
ご提案の渋川駅~榛名湖、勝手に命名「伊香保ヒルクライム」。
イイですよね。何が良いって、一番キツイ勾配が実は伊香保の温泉街だ、というところが良い。
そこを越えた榛名の山道がそれほどでもないのが良い。
榛名湖に向かう広い直線も良い。できれば手前をゴールにして、みんなでゆっくり下るのが良い。
ゆうすげの季節で、左側が一面黄色に染まっていれば更に良い。
途中、グリーン牧場もあるし、ガシガシしたレースでなくて、のんびりしたレクリエーションみたいな感じで開催されたら面白いと思います。
途中の温泉街で宿の内風呂に3つ入らなければダメとか、いったんグリーン牧場でシクロみたいにヤギの中を自転車担いで通過しなくちゃダメとか。
俄然、面白そうです。妄想ですが。
投稿: yagita | 2012年9月 7日 (金) 19時13分